住まいのQ&A

Q1 住まいづくりはだれに相談すればよいですか?
Q2 住まいを設計するとは?
Q3 設計までしてもらわなくても、大工さんに直接頼めばいいと思うのですが?
Q4 住宅メーカーや工務店の設計料は無料?
Q5 設計監理料は高いのでは?
Q6 設計(業務委託)契約はいつするのですか?
Q7 知り合いの工務店(大工)がいないのですが?
Q8 “坪○○万円”といいますが、工事費はどうして決まるのですか?
Q9 工事中、設計者(設計監理者)は何をするのですか?
Q10 木造住宅は地震に弱いといわれますが?
Q11 工事前の近隣挨拶、地鎮祭、上棟式、工事中の「お茶出し」など気になりますか?
Q12  ハウスメーカーと在来工法の住宅ではどちらが長く住みつづけられますか?
Q13 アフターケアーは、どうなりますか?
Q14 工事中の変更、追加はできるのですか?
Q15 役所への手続きは?
Q16 住宅をつくる時の諸費用は、注意点は?
Q17 住宅展示場のような住まいをつくりたいが?


Q1 住まいづくりはだれに相談すればよいですか?

まず、設計の専門家に相談しましょう。
住む人の立場に立ち、設計能力のある設計者に相談してください。 住む人の立場に立たない設計者は要注意です。設計能力のない人は論外 です。
工務店は工事をする立場との縁が切れません。住宅メーカーの営業マンは売る立場から離れられません。ですから、相談は、住む人の立場に立っている、設計能力のある設計者のところにいくのが一番よいのです。


Q2 住まいを設計するとは?

住まいづくりでは自分たちのこれまでの生活を見直し、これからどんな生活を望んでいるのかを家族みんなで確認し合い、それを限られた条件の中でどう生かすかを、工事に先立って具体的に決めておくことが大切です。このことが設計であり、その内容を具体的に表現したものが設計図書です。
設計図書はこれから建てようとする住まいについて、皆さん(建主)と施工者との間で住まいの内容を確実に理解するために不可欠なものです。
これがないと正確な工事費が算出できないばかりか、希望道理の内容が伝わりません。設計をおろそかにすると工事に入っての変更や手直しをすることになって、大変高いものにつきます。
そのようなことのないようにするには、きちんと設計することが大切です。それには皆さんの立場に立つことのできる設計者の協力を得ることが大変有効です。


Q3 設計までしてもらわなくても、大工さんに直接頼めばいいと思うのですが?

建築工事で発生するトラブルは結構多いのです。説明が不十分であったり、皆さん(建主)の希望がうまく通じなかったりする事がトラブルの原因となります。よい住まいづくりを実現するには、建築主・設計者・施工者の三者が協力することが必要だと私たちは考えています。同時にそれはトラブルをふせぐ最善の方法でもあるのです。更にその協力関係を持続し将来のメンテナンスを受ける、これは皆さんにとっても建物のためにも大切なことです。大工さんに限らずいろんな職種の職人さんたちは、職人として認められるまでに、それぞれの分野で修行を積み、経験を重ねています。けれども職人さんが同時に設計の仕事をこなすことはなかなか大変です。設計もまた高度に専門的で、経験を必要とする仕
事だからです。住まいづくりの第一歩は、私たち設計者に相談することから始めていただきたいのです。


Q4 住宅メーカーや工務店の設計料は無料?

住宅メーカーは、住まいを商品として設計、施工、販売をシステム化しているのですから、設計料も経費、又はシステム費として住まいの値段の中に含めています。設計料として明確にされていないだけです。
役所の手続き(確認申請等)に必要な程度の図面(平面図、率面図、案内図、配置図 等)を書き、設計料及び手続き料として請求する場合、又は営業マンが設計者を外部からつれて来て上記の図面を書かせたり、住宅展示場の商品を基に多少の意見を取り入れた図面を書かせたりする場合もありますが、いずれも本来の設計といえるものではありません。
工務店の場合(設計の重要性を理解し設計は設計事務所で、施工は工務店で、といえる工務店は別です!)簡単な間取り図を基に、役所の手続きを処理するための図面を外注で書かせて、費用は経費の中に含めてしまうので、見えないだけです。


Q5 設計監理料は高いのでは?

建物に生活を合わせるのではなく、皆さんの生活に合わせた住まいを求める場合、設計はきわめて重要になります。
イージーオーダーで納まらない不整形な敷地、ハウスメーカーにないこだわりを求める場合も同様です。
限りある予算と空間と生活条件を正しく読み取り、皆さん(建主)の希望に応えるのが設計者の仕事です。納得が得られなければ高いものですが、良かったと思っていただければ安いのです。 建築費が有効に活用され、満足が得られれば設計料を支払って余りあるでしょう。設計料は工事の内容によって違います。又設計事務所の形態によっても費用にかかり方が違いますが、おおむね工事費の10~15%程度が目安です。


Q6 設計(業務委託)契約はいつするのですか?

皆さん(建主)が、設計の進め方とその内容・設計にかかる費用を理解し、業務委託契約に合意できる時です。
一般的な例としては、まず皆さんの希望をよく聞きその内容を整理して、与えられる条件、たとえば、準備できる建築資金、資金の調達方法、その返済計画、返済額に無理を生じないか、法的規制(建築基準法など)の中でどのような大きさの建物が可能か、それは要求を大筋として満たすことができるかなどの、基礎的な検討をしてこの事業の見通しがついた時、設計契約をしていただきます。

私たちは設計者ですから計画に無理があると思われるときは、率直に中止することも助言します。その時それまでにかかった費用は早め精算していただきます。依頼者に過度の負担にならないように、早めに気配りしていきます。


Q7 知り合いの工務店(大工)がいないのですが?

施工者の選定は皆さん(建主)がすることが基本です。がそれがむずかしい場合は、この住まいづくりにふさわしい施工者を探すために協力いたします。又、必要ならば紹介もします。 選定にあたっての目安としては次のようなことが考えられます。
○皆さんの要求に耳をかたむけて誠実につくろうとする姿勢があること。
○設計図に基づいて施工する能力をもっていること。
○経営的に不安がない状況であること。
○地域に根ざして仕事をし、信頼があり、アフターサービスにも問題がないことです。


Q8 “坪○○万円”といいますが、工事費はどうして決まるのですか?

坪いくらという場合、施工者がこれまで手がけた施工例をイメージして出しているか、または、その根拠もないいいかげんな数値このどちらかです。前者の場合でも多くのあいまいさを含んでいます。それはあくまでもひとつの目安として、大まかな工事費をつかむためのもにで、そのままの数値で契約してしまうのは問題でありトラブルのもとになります。

ひとつひとつ単品でつくられる戸建て注文住宅は、敷地をはじめ間取り等すべてちがってきます。したがって工事費も当然ちがうのです。
工事費は、材料(製品)代、施工手間代(人件費)、経費からできています。建物に使用される材料や手間は、詳細にしかも性格に算出できるものです。できるかぎり内訳がわかる見積をもとに、納得したうえで工事金額を決めましょう。
私たちは皆さん(建主)の立場に立って、適正な見積がされているか内容を検討し、納得して工事契約ができるようお手伝いします。


Q9 工事中、設計者(設計監理者)は何をするのですか?

大きく3つあります。
一つは、皆さん(建主)と施工者との「とりもち役」です。工事が適正かどうかの判断・確認は小住宅であっても建築に関する豊富な知識と経験が必要です。私たち設計者は建築の専門家として住む人の立場に立って要望を施工者に伝えます。また、工事の状況を専門家の立場で判断・把握し皆さんに伝えます。住む人のさまざまな要望が具体的な住まいとして最大限生かされるように皆さんと施工者との間を取りもつ、それが設計者(設計監理者)の大事な役割です。
二つめは、皆さんの要望(設計図書)どおり工事ができているかどうかの確認です。出来具合が適正かどうかのチェックも行います。不適正な場合には必要に応じて注意や手直しの指示をします。
三つ目は、工事中に新たにおこる問題の解決です。工事が進む段階で住まいの条件が変わったり、姿かたちができてくる段階で細部についてこの方が良いのではと気が変わることがあります。また設計や施工上の問題で図面どうりに納まらない場合もあります。そのような問題が生じた場合は、変更の内容、費用、日程等について必要な資料を作成し、工事絵の影響が最小限に抑えられるように施工者と打合わせ、指示をします。


Q10 木造住宅は地震に弱いといわれますが?

木造住宅だから、又それが在来工法だから地震に弱いということはありません。今度の阪神大震災で大きな被害を受けた住宅の多くは、築後30年以上で、土を使った瓦葺きの重い屋根で、耐震性の筋交いが少ないものだったことを見ると明らかです。したがって、例えば、一般木造住宅(在来工法)を地震に強い住まいにするには耐震壁をバランスよく配置し、筋交いなどをキチンと入れるなど、耐震基準を生かした設計をし、手抜きのない工事をすることが大事なのです。
それには、信頼のおける設計者に頼むと安心です。


Q11 工事前の近隣挨拶、地鎮祭、上棟式、工事中の「お茶出し」など気になりますか?

近隣挨拶は工事着工前に行います。工事中に、騒音、車の出入りなど近所に迷惑をかけるからです。皆さん(建主)と施工者の両方が挨拶に回り、工事の着工と完成の時期など簡単に話したらよいでしょう。
地鎮祭は、神式の儀式です。行わない場合もあります。工事の無事安全を祈願する場になっています。実施する場合は施工者にたのめば全て手配してくれます。
上棟式は棟が上がったのを祝う儀式です。そして皆さんが、「これからの仕事をよろしく」との気持ちを伝え、施工者を慰労し、直接工事を担当する人たちとの顔合わせの場でもあります。祝宴の持ち方、祝儀については、設計者、工務店が相談にのります。
「お茶出し」は皆さんの義務ではありません。敷地が今の住まいと離れている場合が多く、工事をそう度々見に行けないのが現状でしょう。工事を見に行く時に、ちょっとした茶菓子か、飲物を時には持参するか、前もって「お茶代」として、工事責任者に託すのが一般的です。いずれにしても心配事は設計者に相談してください。


Q12  ハウスメーカーと在来工法の住宅ではどちらが長く住みつづけられますか?

ハウスメーカーの住宅は画一化、規格化することで生産コストを下げ採算を上げようとします。一方敷地は大きさ、形、環境がみな異なり、家族構成、暮らし方もそれぞれ個性を持っていますからそこに規格化された住宅をあてはめようとすると矛盾が生まれます。本来住まいは敷地や暮らしに合わせて一つ一つ手づくりで造られてこそ長く住みつづけられるものとなるのではないでしょうか。


Q13 アフターケアーは、どうなりますか?

アフターケアーには、施工者によるものと、私たち設計者が行うものとがあります。
施工によるアフターケアーは、建物の使用材料、種類によってはカシ担保の期間・内容などが定められていますので、工事契約時によく確認してください。設計者は、皆さん(建主)から苦情や要望が寄せられた時に施工者を紹介したり連絡を取るなどの協力をいたします。「日常的に、どのような手入れが必要か」「建物を維持するために、いつごろどのような対策が必要か」などもご相談に応じます。


Q14 工事中の変更、追加はできるのですか?

設計の段階で十分打ち合わせをして工事に着工しても、変更や追加をしたいときがあります。多少、工期が遅れますができます。ただし、そのためにかかった費用については、最後に、増減精算ということになります。お互いに手間ひまがかかりますから、設計の時に納得がいくまで打ち合わせておく事が大事なことになります。


Q15 役所への手続きは?

住まいづくりの流れ、スケジュールはだいたい2~3ページの図のようになります。諸手続は、こわす建物の有無、敷地の条件、建てる建物の種類などによって、異なりますが、どうしてもしなければならない手続きに、建築基準法による「建築確認」をうけることと建築工事届けをすることがあります。この申請はある条件では建築主が直接することもできますが、手続きに専門的知識が必要なことから、一般的には設計者に代理委任してすすめます。公庫融資のための手続きは原則として皆さん(建主)がすることになりますが、書類の書き方などについては設計者に相談してください。


Q16住宅をつくる時の諸費用は、注意点は?

一般的に住宅をつくる時には建築工事費以外にも様々な費用がかかります。資金をバランスよく運用するために事前に様々な条件を整理し、どんな費用が必要かを、前もってはっきりさせておきましょう。
① 建築工事費の内容をはっきりさせる。
②   〃  の別途工事の内容をはっきりさせる。
③ 設計監理費
④ 式 典 費 起工式(地鎮祭)、上棟式、竣工祝い
⑤ 税   金
○土地・建物の購入・増改築した時(不動産取得税)
○借地・売買・工事契約・住宅ローン契約(印紙税)
○保存・移転・抵当権設定の登記(登記免許税)
○土地・建物を所有したとき(固定資産税・都市計画税)
○土地・建物を売却したとき(所得税)
○土地・建物を贈与したとき(贈与税)
○土地・建物を相続したとき(相続税)
⑥その他諸費用
土地調査/土地測量/解体工事/造園工事(宅造)/仮住まい/引越し/移転/ローンの手数料/家具/照明器具/電話機/カーテン/工事中の現場訪問の時/近隣へのあいさつ/etc、

式典費の例:起工式(地鎮祭)は5~10万円(略式)、上棟式は20~25万円(15人出席)


Q17 住宅展示場のような住まいをつくりたいが?

住宅展示場にある住まいの多くは、ファッション化した外観やインテリア商品が開発しやすいようにパターン化されたライフスタイルが提案されています。又全国どこでも同じモデルとして拡めています。しかし、私たちのくらしは家族によってそれぞれちがいます。私たちは、それぞれの家族の個性や主体性を尊重し、くらしに合った、又それぞれの地域の生活や風土に根付いた住まいづくりが大切だと考えています。つまり、そのような住まいづくりこそが、皆さん(住む人)のくらしを向上させ、生活を豊かにすることだと考えるからです。そのためには、つくり手(設計者・施工者・ハウスメーカー)まかせにせずに、住まいづくりに主体的に参加することが必要です。

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