家族関係の良さが現れた住まい

LIVE LOVE 住まい lNG設計室

ING 設計室 大力 好英

Sさん家族との出会いは、子どもが小学校で同じクラスになり、PTA活動を通じて、また、お互い子ども劇場の会員だったこともあり、顔を合わせる機会が度々あって住まいの相談を受けるようになりました。

間もなく設計監理の依頼があり、住まいづくりは順調に進んでいったのですが、お父さんが突然、不慮の事故で亡くなるという思いもかけない不幸が起こってしまいました。みんなの悲しみは深く、住まいづくりは断ち切れになるのではと思われましたが、親思いの三人の子どもたちが、長男は職場を退職し、資格を取って自宅で接骨院を開くことを決意、次男は自分の貯金を建築資金にと数百万円を援助、長女はお母さんの身近な話し相手として寄り添いました。

こうして子どもたちの励ましと協力でお母さんも徐々に元気を取り戻し、お父さんの願いでもあった住まいづくりを再開。接骨院を自宅に併設することになったことと、暮らしの変化もあって、当初の計画を全面的に見直すことになりました。

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設計では、自然の恵みを活かした健康な住まいづくりを基本に考えました。家庭で使うエネルギーの内、暖房、給湯で半分以上を占めています。屋根で集熱した太陽熱を冬は床下暖房に、春から秋は排気熱を給湯に利用しています。屋根の雨水は立樋から集水して植木の水撒きに利用しています。最近、省エネ、エコが盛んに言われていますが、一番の省エネ・エコは自然のエネルギーを活かすことではないでしょうか。シックハウスで健康を害しては困ります。内装材には国産材の杉・桧・月桃紙・珪藻土・モイスを使用しています。整骨院は平屋建で柱・ 梁・小屋組みが見えるように考えました。

太陽熱を利用したSさんの住まいは一月の午前六時の外気温が零度でも室温は十五度を保っています。朝方、目覚めた時でもヒンヤリとしないそうです。S邸は自然の恵みが活かされ、子どもたちの思いが詰まっています。

『 LIVE LOVE 』 第三章 一 2009.10

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