家族みんなが大切にする住まい

LIVE LOVE 住まい アークライフ 多摩産直住まいづくりの会

 高本 明生

 多摩の製材工場を見学した際、伐採されたばかりの原木丸太を見ながら建て主さんと交わした会話です。

Mさん「立派な丸太ですね。東京にもこんな良い木があるんですね」
「そうなんです。この木は山で何年育った木だと思いますか?」
Mさん「いやあ一見当がつきませんね。何年くらいですか?」
製材所長「この木は12cmの柱になりますが、これで50年、こっちも同じくらいの材になりますが、こっちは目が詰んでいるので60年でしょうか」
「60年かかって育った木を使って家を建てるのですから、家も60年以上もつようにしたいものですね」
Mさん「その通りですね。まったく同感です。60年以上もつ家にしましょう」

Mさんは「木と紙と漆喰で出来た普通の家を造りたい」と話されました。さらに、将来二世帯住宅になる可能性もあるとも話されました。また、奥様は、かつて自分が育ったがっしりした雪国の住まいのたたずまいを懐かしく思い出して、その思い出を生かした住まいにしたいと話されました。

工事中、あまり関心を示さなかった子供さん達が、出来上がってからは、友人達を連れてきてあちこち見せて回る等、とても気に入ってくれました。床板のワックスがけを家族みんなで協力して行う等、大切にしていこうと手入れをしています。
ムクの木の節を、最初は無いほうが良いと感じていたお母さんが「木の節も味があるのねえ」と言ってくれました。大切に育てられた木を大切に使うと、住む人にとっても大切な住まいになる。長寿命の住まいの基本が此処にあるように感じました。

 (一級建築士事務所アーク・ライフ)
(『森林組合』 No.479、2010.5)

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